自主事業アーカイブ

マイタウンコンサート2021 in 中郷

10月24日(日)、山宮るり子さん(ハープ)、奥村景さん(チェロ)によるデュオコンサートが行われました。
今回の会場は「はーとぴあ中郷」。南西にそびえる妙高山には雪化粧が施されており、冬の足音がすぐそこにまで迫っていました。

11時頃よりリハーサルが開始。
一曲一曲、丁寧にお互いの音の響きを確認されていました。
リハーサル後、山宮さんの指先をちらりと拝見…なんと、情熱的な赤色に染まっています!
弦の当たる部分は少し硬くなっていて、まるでハープを演奏するための楽器の一部のよう。
山宮さんの楽器や音楽にかける熱い想いが伝わって来ました。

13時30分開演。
穏やかなチェロとハープの音色がホールに響き渡ります。

「チェロはヴァイオリンの仲間の一つ。“擦弦楽器”という、弓で弦を擦ったり弾いたりして音を鳴らす楽器です。」
演奏の合間にはそれぞれの曲や楽器の紹介がありました。
バッハ作曲「無伴奏チェロ組曲第1番」は、伴奏を伴わないチェロ一台で演奏される、チェリストの登竜門ともいえる名曲です。今日のコンサートでは、この組曲の中から特に有名な「プレリュード(前奏曲)」を演奏されました。
奥村さんが弓を引くたびに生まれる、力強い低音と豊かな響き。全身を毛布で包まれたような、とても暖かい音がしました…。

「ハープは、47本の弦を弾くだけでなく、足元にある7つのペダルを操作して演奏します。なので、ドレスの下では忙しなく足が動き回っているんです。」
山宮さん曰く、その様子を如何にお客様に悟られずに演奏するかがとても重要になるのだとか。
忙しさなど微塵も感じられないほどの、優雅な身のこなしと演奏に釘付けでした。

新潟県出身のお二人。
「私たちは全く覚えていないのですが、お互いの両親からの話によると、昔2人で遊んだことがあるそうです。」
奥村さんが5歳、山宮さんが2歳くらいの頃の話とのこと。
「偶然とはいえ、今日ここで共演しているのは不思議な気分。嬉しいです。」

息の合ったお二人によるコンビネーション。優しい音色に癒された午後でした。